健康一言アドバイス

便秘〜後編〜

前回に続いて、今月号のこのコーナーのテーマは「便秘」です。女性に多い悩みと思われがちですが、60歳代以上では男女ともに多くの方の悩みになっています。
特に寒くなるとよけいに便秘になるという方も多いのではないでしょうか。それは、冬にありがちな水分不足、運動不足、冷えと自律神経の乱れなどが関わっているかもしれません。
今号ではいよいよ解消に向けたアドバイスをお伝えします。

医師のイラスト

排便は朝の生活から!

朝、目が覚めたとき、まだ頭がぼんやりしていることがあります。同じように、体も寝ぼけている状態です。朝食をとることによって、眠っていた胃や腸が刺激され、体が目覚めてきます。そこで、排便を促すために、起床後すぐに、コップー杯の水を飲むと良いでしょう。胃腸がびっくりして、目を覚まします。
また、一日の中でもっとも便意を感じやすいのは朝食後30分ほどの時間帯なので、たとえあまり便意を感じていなくても、力まず、ゆっくりトイレに座ってみましょう。排便の習慣をつくるためには、「便をする時間」だということを、体に認
識させることが大切です。
朝はバタバタして、ゆっくり朝食をとったり、トイレに座っている余裕がないという方も多いかもしれません。早寝早起きを心がけ、朝のトイレタイムをゆっくりとれるようにするなど、朝の過ごし方から見直してみましょう。

適度な運動を心がける

便を出すためにはいきむ力が必要ですが、いきむためには筋力、特に腹筋が必要です。筋力が弱いと、便意を感じてトイレに行っても、一度に便を出せないことがあります。すっきり便を出すためには、体をたくさん動かすように心がけ、筋カアップをめざしましょう。体を動かすことでリフレッシュでき、ストレスも解消できます。また、体が疲れれば夜はぐっすり眠れるようになり、朝すっきり目覚めることにもつながります。

食生活からの対策

便を構成している食べもののかすの多くは、体内で消化・吸収されない食物繊維です。食物繊維は吸水能力が高いため、大腸内で膨張し、便のかさを増やします。かさが増えると大腸が刺激され、ぜん動運動が盛んになり、排便がスムーズになります。
さらに食物繊維には腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑える働きもあります。食物繊維の豊富なきのこ類、海藻類、いも類などを多く摂取すると良いでしょう。
便秘がちなときは、大腸にたまっている便からさらに水分が吸収され便が硬くなり、ますます便秘がひどくなってしまいます。水分を十分にとるように心がけましょう。

便意を我慢しない

便意を感じても、すぐにトイレに行かなかったり、我慢をしたりしていると、便意はそのうちに消えます。それが続くと、いくら大脳が指令を送っても、便意を感じない体がつくられてしまいます。その結果、慢性的な便秘になってしまうということもあります。便意を感じたら、我慢しないことも大事です。

消化器病センター 医師 堀木 紀行

「健康一言アドバイス」では、医療や健康など皆さんに身近な疾患や気になる話題を取り上げ、その領域の専門家がわかりやすくお伝えしています。

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