医療と防災イメージ

令和6年能登半島地震の被災地へのDMAT等派遣状況
(2024年1月30日~2月5日)

能登半島地震発生から一か月以上が経ち、ライフラインや医療体制などが徐々に復旧し、被災者を取り巻く環境が刻一刻と変わって行く中で、必要となる支援も変化してきています。

三重大学病院では、1月2日(火)にDMAT第一陣を派遣して以降、DMATに限らず、JDA-DATとして栄養士、また災害支援ナースや臨床検査技師など、被災地からの要請に応じて各職種を派遣し、現地の災害拠点病院や避難所などで活動を続けております。

1月30日から2月5日は、下記の派遣を行いました。

今後も被災地域のニーズに合わせて、医療救護班や各職種の派遣を行うなど、当院としてできうる支援を行う予定です。

災害支援ナース第一陣

期間2024年1月30日(火)~2024年2月2日(金)
派遣内容看護師(災害支援ナース)1名
派遣先石川県金沢市の1.5次避難所
主な活動・避難所内テントの訪問と看護ケアの実施
・内服薬の管理等を含めた日常生活の援助
・感染症対策
コメント支援に伺った避難所に避難されていたのは施設入所の方々で、これまでの生活が補われず、誤薬、口腔内汚染、低栄養、免疫低下、筋力低下などにより感染症に罹患しやすい状況でした。私は、口内保清と栄養管理の必要性を伝えながら関連のケアを行い、多職種と共同して感染管理などに取り組みました。
災害支援ナースの活動は続きます。この先も形を変えて、復興まで支援を続けていきたいと考えます。
(9階北病棟 大原美佳)

災害支援ナースとは
災害発生時において、被災者が健康レベルを維持できるように適切な医療・看護を提供するとともに、被災した看護職の心身の負担を軽減し支える役割を担う看護師。
主に、被災した医療機関における看護業務や、避難所の環境整備と感染症対策、避難所での受診支援や医療チームへの橋渡しなどの活動を行う。

日本臨床衛生検査技師会被災地DVT(エコノミークラス症候群)検診

期間2024年2月3日(土)~2024年2月5日(月)
派遣内容臨床検査技師1名
派遣先石川県能登町内の避難所
主な活動・被災地でのエコノミークラス症候群検診
(下肢静脈エコー、D-ダイマー測定、血圧測定、酸素飽和度測定、弾性ストッキング着用指導)
コメント避難所での生活が1か月以上となり、エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)の発生が危惧されています。下肢静脈エコーを中心とした血栓の有無に関する検診を日本臨床衛生検査技師会が実施しており、派遣の依頼がありましたので三重県の医療機関等に勤務する臨床検査技師10名と共に石川県能登町内の避難所を回り検診を行って参りました。
我々が回った避難所では、幸いにも直ぐに治療を開始しなければならないような方は見られず安堵いたしました。今後も被災地でのエコノミークラス症候群検診に取り組んで行きたいと思います。
(検査部 森本誠)

三重大学病院は、万が一の災害時に地域の救急医療を担う「災害拠点病院」に指定されています。
災害発生時に、災害による負傷者への対応だけでなく、入院患者さんの医療を継続するという複数かつ重要な役割を適切に実行できるよう、当院では平時から様々な取り組みと準備を行っています。
Online MEWS「医療と防災」では、当院の防災対策やみなさんに役立てていただける防災のヒントをお伝えしています。

関連記事

ページ上部へ戻る