はたらく@三重大学病院

育児世代の仕事を支える職員専用保育園

当院の構内には、保育園があります。その名も「三重大学さつき保育園」。ここに通園する園児たち全員に共通するのは、「保護者が三重大学職員である」ということです。病院に勤務するスタッフの子どもたちも多く通うこの職員専用保育園のルーツは、今から約60年前、仕事と育児の両立を目指した当院の看護師の奮闘にさかのぼります。
子育て世代の仕事を支えるさつき保育園について、また保育園を支える保育士の活動や働きやすさへの取り組みなどについて、見並勝美園長に聞きました。

安心して仕事ができるよう、保育の面から支える

さつき保育園はいつ誕生したのですか。

もともとは1965年12月(昭和40年)に、三重大学医学部附属病院に勤務する看護師を中心として「保育所を作る会」が発足し、その4年後の1969年5月にさつき保育園の前身となる共同保育所が開所されたのが始まりです。「さつき保育園」という名称になったのは、1973年10月です。

看護師の想いで生まれた保育園なんですね。

開所後もずっと看護部が管理運営に関わってきました。受け入れる園児も、以前は、附属病院に勤務する看護師や女性医師の子どもたちに限定されていましたが、今では、三重大学全体の職員の子どもたちに対象が広がっています。定員も当初の40名から、今では132名と、大きな保育園になりました。

病院関係者で見ると、どのような職種の利用が多いのでしょうか。

全体の約90%が附属病院に勤務する職員の子どもで、今も看護師が半数を占めますが、医師、コメディカル、教員、事務と様々な職種の方々にご利用いただいています。
最近は、両親とも、または父親のみが三重大学に勤務するということで、入園を希望される方も増えてきています。ご両親やお父さんだけでの送迎も多くなってきており、育児を男女で協力してみえる姿が伺えます。

職員専用であるさつき保育園として、大事にしていることはありますか。

さつき保育園は、三重大学で勤務する職員の福利厚生のひとつですので、職員の方々が安心して勤務できることを第一に考え、運営しています。
また、一人ひとりの成長を全職員で見守るために、職員同士の連携も大切にしています。
まだ共同保育所と呼ばれていた初期の頃から、「アットホームな雰囲気で安心できる」とよく言っていただいていました。規模は大きくなっても、このさつき保育園らしいアットホームな雰囲気を守り、大切なお子様を安心して預けられる場として、少しでもお手伝いできればと考えています。

読み聞かせの様子

職場のすぐ近くで、職場の仲間と一緒に、信頼できる保育士さんに子どもを任せられるのは安心だと、利用している職員は感じているようです。

みな同じ三重大学の職員ということで、保護者同士も安心して接することができていると思います。また、お迎えが遅くなっている他のお子さんに「○○ちゃんのお母さん、もうすぐお仕事終わって迎えに来るからね!」と優しく声をかけるシーンもよく見られます。職場が同じだからわかることで、子どもにとっては何より安心できる言葉ですよね。これもさつき保育園ならではだと思います。

園庭で遊ぶ園児たち

さつき保育園の保育士も働きやすさを目指して

職員の仕事を支えるさつき保育園、続いては、その保育を支える保育士さんについても聞かせてください。

さつき保育園は、お話した通り、三重大学職員のための保育園であり、私たち保育者も保護者の皆さんと連携が取りやすいという特徴があります。親御さんとも送り迎えのときに気兼ねなく話しながら、一緒に子どもの成長を手助けし、日々子どもの成長を見守り、関われる保育士として、仕事にやりがいを感じられる環境にあると思います。

保育士の働きやすさを目指して、さまざまな取り組みをしているそうですね。

一般的に、保育士は、勤務先からの持ち帰りの仕事が多いとされてきました。さつき保育園では持ち帰りをなくし、保育士や関係職員が協力し合って勤務時間内で仕事を終えるように取り組んでいます。
例えば、大きな行事である発表会の衣装づくりや大道具、背景画の製作なども皆で協力して仕上げています。また、保育の人数に余裕がある時に、誕生会や運動会の製作物を進めるようにしています。

そうした取り組みは、どのような成果につながっていますか。

まず、持ち帰りの仕事をなくしたことで、保育士がプライベートな時間を確保できるようになりました。身体的、精神的な余裕につながり、保育士をはじめとする園内の全職員が互いの個性、価値観を柔軟に認め合い、尊重し合いながら楽しく保育を行っています。
また、クラスを越えて、それぞれの保育士が得意分野で力を発揮してくれるようになりました。これも、保育士が園内すべての子どもたちと関わる時間を取れるようになり、それぞれの子どもについて理解できるようになったからこそだと思います。

お誕生会の様子

よい保育環境には、保育士さんの働く環境も重要だということですね。

大切なお子様をお預かりし、安心して仕事をしてもらえるよう支えるのがさつき保育園の仕事です。
一方で、保育士自身にも妊娠や子育てなどのライフイベントがあります。仕事に対する責任感で、自分のことは後回しにし、完璧を求めるあまり、自分の子育てをきっかけにキャリアをあきらめる保育士が実は多いと思います。

でも、保育士にも同じように安心して自分の子育てをし、仕事をしてほしいと願っています。
助けを必要とする時は、人それぞれです。自分が誰かを助けられるときには助け、助けが必要な時は周りに甘えて助けてもらうということでいいはずです。
だから、さつき保育園では、それぞれの保育士が自分自身を高めていけるよう、働く環境を整えることにも力を入れています。

保育士を募集中のさつき保育園、どんな人に仲間に入ってほしいですか。

保育士としては当然のことなのですが、子どものことを一番に考え、子どもと共に成長していきたい!毎日を楽しく過ごしていきたい!と考えている方と一緒に保育に携わっていきたいと思います。
現在、20代から60代まで幅広い年齢層の職員が活躍しています。年齢にこだわらず、みんなで相談し合いながら、楽しく保育が出来る方、笑顔の素敵な方、是非私たちと一緒に保育をしましょう!

最後に、見並園長が目指し続ける保育とは?

未来ある子どもがどのように成長していくか、そこに関わる私たち保育士の影響はとても大きく、子どもたちの人格形成にも大きく関わっていきます。だからこそ、保育のあり方を常に見直し、前向きにひとり一人の子どもと向き合い、それぞれに合った関わり方を考えて接していかなければならないと思います。
保育というのは、子どもの成長を手助けし、日々子どもの成長を見守り、関われる、やりがいある仕事だと、私が保育士としての長年の経験の中でいつも感じてきたことです。

三重大学さつき保育園
見並 勝美 園長

Message

さつき保育園では、自分で表現できる子ども、友だちの中にいることを喜び、友だちを大切にする子ども、よく見、よく聞き、よく考える子どもに育つように保育を行っています。
これから三重大学や附属病院で働きたいと考えている子育て世代の方だけでなく、保育士としてのキャリアを伸ばしたい、生かしたいという方もぜひ一度見学にお越しください。

三重大学さつき園の保育士(フルタイム・パートタイム)募集については、こちらのページでご案内しています(病院ホームページが開きます)。

「はたらく@三重大学病院」では、働く場という視点で三重大学病院の取り組みをご紹介します。当院が理念に謳う「信頼と安心が得られる地域医療の拠点」として、質の高い医療を提供し、社会に貢献していくためには、スタッフが誇りと安心を感じつつ、それぞれの力を発揮できる職場である必要があります。そのための取り組みはもちろん、採用情報や研修制度など、いろいろな切り口で話題をピックアップしていきます。

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