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新人職員と病院関係者による「消火訓練」

新年度がスタートし、今年も恒例となっている新人職員向けの「消火訓練」を実施しました。火災はいつ、どこで発生するかわかりません。病院で働く私たちは、万が一の事態にも冷静に初期対応できることが求められます。今回の訓練では、実際に消火器や消火栓を使用し、初期消火の基本を学びました。

「医療と防災」の25回目は、4月7日に新人職員および病院関係者向けに実施した消火訓練についてご報告します。

新人職員 約140名が参加

訓練には、医師、看護師、薬剤師、栄養士、検査技師、放射線技師など、この春に入職した新人を含む職員約140名が参加しました。

まず、災害対策マニュアルの講義で基本知識を学んだあと、実習へ。実習では、津北消防署の協力のもと、訓練用の水が入った消火器を使用して消火活動を体験しました。火災発生時の初期消火を想定し、赤色コーンに向かって放水を行いました。

多くの新人職員がはじめて消火器に触れる中、消防署員から「炎は上に向かって燃え広がるため、火元を狙って放水するように」といった実践的なアドバイスも。それぞれ真剣な眼差しで取り組んでいました。

続いて行ったのは、消火栓を使った訓練です。当院のエネルギーセンター(日本空調サービス)の職員から消火栓の使い方の説明を受け、実際にホースを握って放水。普段見かけることはあっても、使用する機会のない消火栓からの放水に、参加者たちは「想像以上の水圧!」と驚きながらも、実践的な手順を一つずつ確かめていました。

病院関係者も消火訓練に参加

また、昨年に続き、希望する病院関係者も訓練に参加できる時間を設け、医師やメディカルスタッフ、事務職員など約15名の職員が消火訓練に参加しました。

ホースの握り方や姿勢、放水のコツを確認しながら、実際に患者さんの命を守る行動として、「ほかの誰かでなく自分がやらなければならない」という防火意識を高めていました。

普段の業務の中では触れることのない消火器や消火栓を実際に扱う経験は、病院の一般職員にとっても非常に貴重な経験となりました。火災発生時の初期対応は一人ひとりの判断と行動にかかっています。今回の訓練を通じて、「医療の現場における防災力」について改めて考えるきっかけになりました。

災害対策・教育センター 担当:[日下部]

三重大学病院は、万が一の災害時に地域の救急医療を担う「災害拠点病院」に指定されています。
災害発生時に、災害による負傷者への対応だけでなく、入院患者さんの医療を継続するという複数かつ重要な役割を適切に実行できるよう、当院では平時から様々な取り組みと準備を行っています。
Online MEWS「医療と防災」では、当院の防災対策やみなさんに役立てていただける防災のヒントをお伝えしています。

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