新人看護師の成長を応援するプログラム ~Part 1 サポート編~
- 2025-1-24
- はたらく@三重大病院
- #看護部, #看護師, #看護師キャリア支援
三重大学病院で活躍する800人超の看護師が目指すのは、「一人ひとりの患者さんに最善の看護を提供する」ことです。
病院の中で患者さんと向き合う時間がいちばん多い看護師たちは、患者さんの命だけでなく、それぞれの人生に寄り添い、支えたいと、看護技術だけでなく、様々なケアのあり方を学び続けています。そして、この思いは、新人看護師にも受け継がれます。
三重大学病院の看護部の育成プログラムのベースにあるのもこの理念と思いです。そこで「はたらく@三重大学病院」では、新人看護師の成長を支え、応援する育成プログラムについて2部にわたってご紹介します。まずPart 1では、全体の方針やサポート体制を中心にお伝えします。
看護部
教育専任 看護師長 信岡 友絵
誇りとやりがいと理念
看護職として三重大学病院に就職を決めたスタッフには、看護という仕事に誇りをもち、やりがいを感じながら働き続けてほしいと思います。
その上で、当院の看護部の「一人ひとりの患者さんに最善の看護を提供する」という理念のもとに、他の職種を含めた周りの人たちと協力しながら、患者さんを中心に考えたより良い看護を提供できるようになってほしいと思っています。
看護部の研修は、そうした二つの想いを込め、それぞれの成長の助けになるものであることを目指しています。
三重大学医学部附属病院 看護部 看護師・助産師育成の方針と目標
【方針】
看護部理念である“一人ひとりの患者さんに最善の看護を提供する”ことができる看護師、助産師を育成します
【目標】
- 生命の尊厳に基づく倫理観を持ち、人権を尊重した看護を提供できる
- 患者・家族について理解し、個別性を重視した看護を提供できる
- 看護専門職として自律性を持ち、自己教育力を高めることができる
- 自己の看護実践に責任を持ち、看護サービス・資質の向上をはかることができる
- 組織の一員として自覚を持ち、関連部門と良好な人間関係を構築することができる
- 地域との連携を深め、多様なニーズに対応できる実践能力を養うことができる
- 時代の変化に柔軟に対応できるよう、広い視野を持って考えることができる
三重大学医学部附属病院独自のクリニカルラダー
当院看護部としては、看護師一人一人が自分の持つ自己教育力をもとに、看護のプロフェッショナルを目指してステップアップできるようにサポートしていきたいと思っています。
そのために、ジェネラリストとしてステップアップができるよう、日本看護協会が開発した「看護師のクリニカルラダー」の4つの能力を示す“看護実践能力”に、当院が求める“自己教育力・研究能力”と“組織的役割遂行能力”の二つを加えた「看護師のクリニカルラダー(三重大学医学部附属病院版)」を導入しています(図1)。
これに沿って、当院独自のクリニカルラダーの研修(レベルⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ)が設けられています(図2)。
クリニカルラダーというのは、看護師が一段一段はしご(ラダー)を上るようにスキルを高めていけるように設計されたプログラムのことです。基本的には、これをベースに、それぞれのステージに合わせた研修を進めていくことになります。
一人ひとりの成長を支える様々なサポート体制
クリニカルラダーを中心として、一人ひとりがスキルアップしていくためには、その成長を一緒に認め合いながら支える仕組みが欠かせません。
当院の看護部では、それぞれが積極的にスキルアップを目指していけるように、部署で、あるいは看護部全体でサポートできるよう、いろいろな体制を整えています。
部署でのサポート
部署ごとでは、新人をはじめ、卒後2年目の看護師・助産師、中途採用者、異動者が、少しでも早くチームの一員として馴染んで業務が行えるように、スタッフ全員で支援する体制をとっています(図3)。
特に、新人看護師・助産師については、新人サポーターや教育担当者の役割を担うスタッフを置いています。
看護部全体でのサポート
部署単位だけでなく、看護部全体としてのサポート体制もしっかりと整えています。
教育担当副看護部長、教育専任看護師長、副看護師長が教育チームを作り、新人や卒後2年目の看護師・助産師を教育面はもちろん、メンタル面からも支援していますので、何か悩みや課題を感じたときには。安心して相談できます(図4)。
また、看護技術の習得のために、臨床研修・キャリア支援部のスキルズラボインストラクターが演習指導を行っています(図4)。
Part 2「研修プログラム編」に続く
「はたらく@三重大学病院」では、働く場という視点で三重大学病院の取り組みをご紹介します。当院が理念に謳う「信頼と安心が得られる地域医療の拠点」として、質の高い医療を提供し、社会に貢献していくためには、スタッフが誇りと安心を感じつつ、それぞれの力を発揮できる職場である必要があります。そのための取り組みはもちろん、採用情報や研修制度など、いろいろな切り口で話題をピックアップしていきます。