さつき保育園・学童保育所さくら組の津波避難訓練
当院は、万が一の災害時に、患者さんだけでなく、職員やその家族の安全も守れるような取り組みを行っています。その中には、三重大学の職員専用の保育園・学童に通う子どもたちももちろん含まれます。
今回の「医療と防災」では、6月20日(火)に行ったさつき保育園の園児(0~5歳:69名)と学童保育所さくら組の児童(1名)の津波避難訓練についてご報告します。
避難訓練スタート
病院の構内にあるさつき保育園の子どもたちは、大地震による津波の発生が予想される場合には、安全確保が可能とされる当院外来棟の2階以上に避難することになっています。
同園では、定期的に防災訓練を行っているので、園児たちの多くは、災害が起こったときにどのように行動すべきか基本的な動作をよく知っています。
今回の訓練でも、「大きな地震が発生しました。津波が来る前に、病院に避難します」と園長先生が掛け声をかけると、4歳以上の子どもたちは自分で防災ずきんをかぶるなど、適切に行動しており、その姿にとても感心させられました。
病院外来棟を目指して
さつき保育園から当院外来棟までは、約300メートル。訓練では、園児は、おんぶや抱っこ、または散歩車と徒歩で、学童保育所さくら組の児童は、負傷を想定してJINRIKIという補助具を付けた車椅子でこのルートを確認しました。
外来棟の4階までもうひとがんばり
そして、今回は大きな津波を想定して、外来棟2階よりさらに上の4階に避難するプログラムにしました。
小さな園児たちが4階まで短時間で階段を上がるのはとても大変です。0~2歳児は保育士と病院職員に抱っこされ、3歳児は病院職員と手をつないで階段を上がりました。
安全かつスムーズに避難できるよう、万が一のときには、このように病院職員がサポートする体制を整えています。よって、これは、さつき保育園の訓練であると同時に、病院職員にとっても大事な訓練となります。
避難の様子
「がんばったで賞」の授与
参加した園児・児童たちは、池田病院長や病院職員から、「がんばったで賞」(オリジナルぬり絵付き賞状)と「ミーベとミッピのシール」を受け取り、笑顔で訓練を終えました。
訓練が終了した後園児・児童は、「ドキドキしたー!」「つかれたね」と、思い思いに気持ちを話したり、保育士に伝えていたりしたようです。
災害対策推進・教育センター 担当:[あ]
三重大学病院は、万が一の災害時に地域の救急医療を担う「災害拠点病院」に指定されています。
災害発生時に、災害による負傷者への対応だけでなく、入院患者さんの医療を継続するという複数かつ重要な役割を適切に実行できるよう、当院では平時から様々な取り組みと準備を行っています。
Online MEWS「医療と防災」では、当院の防災対策やみなさんに役立てていただける防災のヒントをお伝えしています。