VOICE

病院コンシェルジュ

三重大学病院の外来棟に、「コンシェルジュ」がいることをご存じでしょうか。患者さんや同伴者の方の利便性を高め、快適に当院をご利用いただけるよう、当院が継続的に行っている「患者サービス向上」の一環として、2023年10月に導入しました。
院内の御案内や困りごとのサポートを通じて、患者さんからは、「会うと元気になれる」といったお声がけをいただくこともあるとか。今回は、そんなコンシェルジュたちを取材しました。
それ行け!三重大学病院。それ行け!コンシェルジュ。患者さんができるだけ快適に当院を利用できるように。

コンシェルジュ
岡田(理)さん
岡田(千)さん
岡本さん
奥川さん
蜂屋さん
林さん
樋口さん
(五十音順)

「コンシェルジュ」はホテルなどで聞きますが、病院コンシェルジュというのもあるのですね。

コンシェルジュという言葉は、もともとはフランス語で、ご質問の通り、ホテルのコンシェルジュが一番知られているかもしれません。それだけでなく、百貨店やマンション、そして病院などで、ご利用者のご案内やお困りごとのお手伝いをする仕事に就く人を指すことが多いです。

三重大学病院では、現在、7名のコンシェルジュが活動しています。その全員が接遇研修だけでなく、ワンランク上のビジネスマナー研修を受けています。中には、医療機関での接遇のプロとも言える「ホスピタルコンシェルジュ」の3級取得者もいます。また、経験者であっても定期的な礼儀研修を受講し、全員が接遇の質を維持できるようにしています。

当院ではどのような仕事をしているのですか。

診察日の午前中に外来棟ロビーで業務にあたっています。コンシェルジュの役割は、患者さんや同伴者の方の利便性や快適性など、病院としてのサービスクオリティの向上です。

来院された方へのご挨拶、ご案内、書類記入の補助のほか、車いすやハイディキャップのある方の補助・診察室や検査室など目的の場所へのご誘導まで、スムーズに診療を受けていだけるようサポートをしております。
その他、精算機、再来機、マイナンバーカードリーダーなど、最近は機械化されて、慣れない画面操作をしなくてはいけないものも多いので、その操作のお手伝いも行っています。

来院者の方々と接する際に、特に気を付けていることはありますか。

コンシェルジュ全員で心がけていることは、来院される方が安心して病院をご利用できるように、少しでも不安を解消し、穏やかな気持ちになっていただけるようにという想いを共有しサポートをしています。

そんな共通の心構えに加えて、一人ひとり得意とすることや特に留意していることがあれば聞かせてください。

岡田(千)さん

患者さんによって、歩く速度や話す速度を変えています。

岡田(理)さん

話をさえぎらずに、相手が伝えたいことをきちんと最後まで聴くようにしています。

岡本さん

患者さんからお声をかけていただく前に、こちらが気づき、声をかけられるように気を付けています。また、言葉遣いや声のトーンなど気持ちに寄り添うように気を付けています。

奥川さん

患者さんやご家族様の話をしっかりと聴き、その気持ちを理解するように努めています。ご来院される方が安心できるような態度や雰囲気を大切にしています。

蜂屋さん

ご案内で一緒に歩く時は歩調を合わせています。体調が優れない様子の方とお話しする時は声のトーンを抑えるようにしています。

林さん

患者さんとご家族様のどちらのお話も伺うように心がけています。また、ご来院される際、ご家族様が受付や書類をご覧になっている時は、特に患者さんのことを気にかけて見ているようにしています。ご高齢の方は立っているのがお辛くないか、子供さんの場合は、どこかに走っていかないかなど、時にはお声がけさせていただきます。

樋口さん

しっかり患者さんやご家族様のお話を聴くようにしています。患者さんやご家族様が焦ったり、慌てたりしないように気を付けています。

導入から一年あまり、患者さんやご家族から直接フィードバックをいただくようになったそうですね。特に印象に残っているものを教えてください。

岡田(千)さん

「通院は辛いですが、会うと元気になれます」と言っていただきました。

岡本さん

初診の患者さんから、「初めての病院で受診の流れや検査室、診察室の場所が分からず親切に案内してもらえて大変助かりました」とのお声をいただきました。

蜂屋さん

初めて来院された方から「案内の人がいて助かる」と言っていただき、また会計の際には、お声がけした方から「不安だったけど無事に終わった。ありがとう」と言っていただいたことが嬉しかったです。

樋口さん

何度か通院されている方から、「皆さん(コンシェルジュ)がいると、困っても助けてもらえるから安心できる」と言っていただけたことが嬉しかったです。

林さん

車いすを探されていたご家族様にお持ちしたところ、お帰りの際に素敵な笑顔で、「ありがとう助かりました」と私のところに伝えに来てくださいました。それが、三重大学病院の患者さんから初めてかけていただいたお言葉です。

コンシェルジュの視点から、患者さんへのサービス向上に向けて取り組みたいと考えていることはありますか。

現在、少しずつ取り組んでいるのが、案内ボードの活用です。視覚からも情報が伝わることでよりわかりやすいご案内ができるのではとの思いで導入しました。

これからもより多くの方に伝わりやすいご案内ができるように工夫していきたいです。

では、コンシェルジュの皆さんから、病院を利用される方へメッセージをお願いします。

岡田(千)さん

微力ながら、お役に立てるようにサポートさせていただきます。お気軽にお声掛けください。

岡田(理)さん

不安な気持ちを少しでも和らげられるように、笑顔で対応していきたいと思います。これからもよろしくお願いいたします。

岡本さん

少しでも気になることや困っていることがあれば、お気軽にお声をかけていただけると嬉しいです。

奥川さん

ご不明な点やお困りごとがございましたら、何なりとお申し付けください。

蜂屋さん

不安がある方も安心してご来院ください。私たちコンシェルジュにお声がけください。気持ちよくご利用いただけるように、お手伝いさせていただきます。

林さん

私の母も三重大学病院に通院しています。やはり、検査や診察の際は、緊張やストレスでいつも動揺しています。いつもはできることでも、頭がいっぱいになってできなくなることも度々です。そういった小さなお手伝いもさせていただければと思っております。お声がけくださいませ。

樋口さん

ご来院される皆さん、とくに初診の方は緊張や不安なお気持ちがあると思います。私共がサポートいたしますので安心してお越しください。

全員

外来で当院へお越しの際、何かお困りのことがあれば、私たちコンシェルジュにお気軽にお声がけください。紺のユニフォームが目印です。

医療スタッフや事務職員、外部委託のスタッフを含め、三重大学病院の日々の運営に携わるのは、総勢約2500人。表から、裏から様々な形で関わるその一人ひとりの力や想いが、平常通りの診療を支えています。
安全な診療、優れた診療、質の高い診療、いずれも技術や設備だけでは成し遂げられません。
VOICEのコーナーでは、いろいろなスタッフの声を通して、三重大学病院の診療に欠かせない「人」としての側面をお伝えします。

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