VOICE

整形外科学 長谷川教授

整形外科は、運動器と呼ばれる骨、関節、筋肉、神経などを対象とする診療科。外傷だけでなく、関節疾患や腫瘍など運動器に発症する病気の診療を行います。その中でも、難易度が高い症例や患者さんのQOLに配慮した最新医療に対応する三重大学病院の整形外科に、この秋、新しい教授が就任しました。新たな立場での抱負などを聞いてきました。
それ行け!三重大学病院。それ行け!長谷川整形外科学新教授。ダイバーシティとインクルージョンで、整形外科診療の質をさらに高めるために。

整形外科学 教授/整形外科 科長
長谷川 正裕

整形外科学の教授就任に際しての抱負をお聞かせください。


2024年10月1日付で、三重大学整形外科5代目教授を拝命いたしました。先代の伝統を継承しながらも、さらなるパワーアップを目指すと同時に、ダイバーシティ&インクルージョンも重視して、臨床、研究を盛り上げます。

そのために、臨床と研究の両立が容易にできる環境作り、外科医として医局員全員がオペを極めることを通じて、三重県の治療レベルを向上させていきたいと考えています。また、大学病院の整形外科に関わる職員全員が自分の仕事に誇りを持てるような三重大学整形外科を目指します。

その抱負の下、特に力を入れていきたいことはありますか。

繰り返しになりますが、多様性を尊重する「ダイバーシティ&インクルージョン」です。例えば、仕事に対する考え方やライフステージなど、職員それぞれ違うものですが、それを認め合って、組織の中で活かすことで、整形外科としての質を高めていきたいと考えています。

診療、研究に全力で取り組みたい先生には、様々なテーマの解決に活発に取り組んでいただく一方、そうでもないという先生もいると思いますので、その場合は、モチベーションをあげて、三重県全体の整形外科医療の質を高められるよう、適材適所で力を発揮してもらえるような配置をしていきたいです。

大学在籍の先生は、臨床、研究はもちろん、教育にも自信を持って対応できるような体制作りを目指すとともに、関連病院の医長にも積極的に教育活動に参加いただきます。

また、大学病院職員の環境改善が求められている中で、整形外科でも「ダイバーシティ&インクルージョン」の考えに沿ってそれを進めていくべきだと感じています。

結果として、全ての医局員が三重大学整形外科に所属していることを自信を持って話し、他の大学や他科の医師からうらやましがられるほどの環境を作っていきたいです。

整形外科学教授として、研究や育成にはどのように関わっていきますか。

研究については、日本レベルで満足しないで、世界レベルで注目されるような研究がさらに増えるような指導に力を入れていきます。

次世代の整形外科医の育成に関しては、大学勤務医師、関連病院医長が整形外科の魅力をしっかりと伝える中で、若手医師が高いモチベーションを持ち、学べるような環境づくりを進めています。

整形外科の新教授として、患者さんへもメッセージをお願いします。

私自身、常に患者さんが何を求めているか、治療後はその結果に満足されているか、いち早く客観的評価を取り入れ、患者満足度向上のための取り組みを考えながら、患者さんと接してきました。

私たち整形外科は、患者さんが満足できる手術と診療に重点を置いています。今後も医局員全員で協力し合いながら、専門的な手術的治療を中心に行い、患者さんの生活の質(QOL: quality of life)の向上を目指していきます。

整形外科学 教授/整形外科 科長
長谷川 正裕

大学での研修医、関連病院勤務(医療過疎地赴任を含む)、大学院での研究をずっと三重大学でお世話になってきました。大学院での研究が終わってからは、私のライフワークとなった人工関節の臨床を学ぶために国内留学し、その後2001年から三重大学病院に勤務しております。
大学での仕事は、股関節・膝関節の人工関節の臨床はもちろん精力的にこなし、基礎研究も積極的に指導してきました。三重大学整形外科の名を上げることに相応の貢献ができたと自負しております。
オフでは、思い通りにならないゴルフよりも、犬の散歩をしているときの方がずっと高い幸福感を得ています。

医療スタッフや事務職員、外部委託のスタッフを含め、三重大学病院の日々の運営に携わるのは、総勢約2500人。表から、裏から様々な形で関わるその一人ひとりの力や想いが、平常通りの診療を支えています。
安全な診療、優れた診療、質の高い診療、いずれも技術や設備だけでは成し遂げられません。
VOICEのコーナーでは、いろいろなスタッフの声を通して、三重大学病院の診療に欠かせない「人」としての側面をお伝えします。

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