薬剤師のキャリア支援プログラム〈後編〉さまざまなキャリアパスを歩んだ先輩の声(File 3)
- 2026-9-28
- はたらく@三重大病院
File 3:臨床も研究も―専門薬剤師を続けながら大学院生に ─
高度医療を担う特定機能病院から、地域の中核病院や薬局、あるいは教育機関まで、薬剤師としてのキャリアパスには多くの選択肢があります。そうしたいろいろなキャリアにふさわしい人材を育成し、その挑戦を支援するのも当院のような大学病院の薬剤部の重要な役割です。
今回、Online MEWS「はたらく@三重大学病院」のコーナーでは、当院の薬剤部が取り組む薬剤師のキャリア支援について取り上げ、前編でその中核となる「ファーマシーレジデント研修制度」についてご紹介しました。
後編では、実際にその研修に参加し、思い思いのキャリアパスを歩んできた3人の薬剤師に、キャリアアップを支える制度や環境の魅力などについて紹介してもらっています。
3人目は、現在、がん専門薬剤師として仕事をしながら、大学院生という顔も持つ中谷薬剤師。将来的には、研究を活かし、薬剤師としてさらに専門性を広め、高めることを目指しているそうです。

薬剤部 薬剤師(がん専門薬剤師)
中谷 祐介
現在、大学院に行きながら、がん専門薬剤師としても病院で勤務されているんですね。薬剤師としてもキャリアを積みながら、さらに大学院で学ぼうと思った背景は何ですか。
令和7年度に「がん専門薬剤師」に認定され、専門薬剤師としてスタートラインに立ってから日々がん治療の質の担保や安全性の向上に努めています。
がん治療は治療手段が日毎に進化しており、情報のアップデートが必須です。地域の先生方とも連携していくために勉強会も開催しています。
専門薬剤師となってからはそこでの講演を任されるようになり、三重県下のがん治療の質向上に関わる機会を得ました。これからも研鑽を継続し、高度先進医療の提供や地域医療への貢献にふさわしいプロフェッショナリズムを培っていきたいと思います。
そうした専門薬剤師としての活動を行う中で、日常診療で生じた臨床疑問から新たなエビデンスの構築ができるようになりたいと考えるようになりました。
それが大学院への進学のきっかけとなるのですね。
はい。そこから、大学院生(三重大学医学部医学系研究科の薬学専攻)として研究に取り組む道を目指しました。
当院薬剤部には3つのビジョンとして、①高度先進医療・地域医療を支える、②医療人としてのプロフェッショナリズムを醸成する、③未来を拓く診療・研究を推進する、というのがあります。
私自身も専門薬剤師として医療を支えながら、治療を受けられる患者さんにより良い情報を還元できるよう、今後も研究活動を継続していきたいと思っています。
両立は大変ではありませんか。
実は、学びと専門薬剤師としての仕事を両立されている方は多いです。
私は時間の工面があまり得意な方ではないので、両立においてはそれぞれの時間のバランスをどのように取るかについて今も悩んでいます。その際にはすでに専門薬剤師として活躍している先輩の先生方に助言を頂きながら日々奮闘しています。
両立を目指すにあたって、薬剤部独自のキャリアプログラムも活用しましたか。
薬剤部のキャリアプログラムは、臨床も教育も突き詰めていくことができる仕組みになっており、私自身も制度を通じてその両方を目指すことができました。
現在は、私が入職した時よりも専門薬剤師の数が増えており、教員も充実しています。様々な分野で支援を受けられる環境ができており、興味に合わせたバックアップ体制がとれているのではないかと思います。
ご自身の今後のキャリアアップについては、どう考えられているのでしょうか。
大学院での研究を活かしながら、主な活動の場は臨床に置き、実力を伸ばしていきたいと考えています。がん治療の他、緩和医療、HIV診療にも力を入れており、これからはこれらを3本柱として専門性の高い薬剤師を目指していくつもりです。

では最後に、これから薬剤師を目指す方、薬剤師として今後のキャリアについて迷っている方に何かアドバイスをお願いいたします。
これから薬剤師を目指す方へは、当院に限らずレジデント制度をうまく活用することを視野に入れてほしいです。あらゆる分野の業務、疾患領域に触れ、学ぶことができるためその後のキャリア形成を思案する上で大切な情報源になるかと思います。
すでに薬剤師の方は、それぞれのキャリアに進んだ先生方のリアルな話を聞いてみることが1番だと思います。

薬剤部 薬剤師(がん専門薬剤師)
中谷 祐介
大阪府出身。趣味は、漫画の大人買い(ジャンプ系統)、料理。好きな食べ物は、甘い物全般、唐揚げ、焼き肉で、苦手なのはゴーヤと辛い料理。音楽はB‘zやユーミンが好きです。
休みの日は、気になるお店に突撃したり、大人買いした漫画を読み耽っています。
自身がアトピー性皮膚炎だったことから、幼少期より内服、外用薬に触れ、コントロールしていた経験が薬剤師を目指したきっかけです。
「はたらく@三重大学病院」では、働く場という視点で三重大学病院の取り組みをご紹介します。当院が理念に謳う「信頼と安心が得られる地域医療の拠点」として、質の高い医療を提供し、社会に貢献していくためには、スタッフが誇りと安心を感じつつ、それぞれの力を発揮できる職場である必要があります。そのための取り組みはもちろん、採用情報や研修制度など、いろいろな切り口で話題をピックアップしていきます。




