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さつき保育園の津波避難訓練

当院の構内には、小さな子どもを持つ職員が安心して働けるように「三重大学さつき保育園」が設置されています。沿岸部に位置する当院は、地震発生後に短時間で津波が到達する可能性があるため、マニュアルに基づき年に一度、この保育園に通う子どもたちとともに津波に備えた避難訓練をおこなっています。

この避難訓練は、子どもの生命を守ることを第一の目的としていますが、同時に地震の際仕事場にいるご家族の「子どもは安全に避難できる」という安心感の醸成と、それを通じた医療体制の継続性を支えるという重要な取り組みでもあります。

35回目の「医療と防災」では5月に実施したさつき保育園の園児たちの津波避難訓練についてご報告します。

訓練の概要

日時2026年5月19日
参加者さつき保育園の園児(0~5歳児) 45名
さつき保育園の保育士 13名
病院職員 46名
訓練内容地震発生時の対応と三重大学附属病院外来棟への避難

避難訓練の様子~病院職員との連携~

津波の発生が予想される場合には、さつき保育園から約300メートル離れた臨時避難場所である病院の外来棟4階まで避難する計画になっています。

その距離を子どもが徒歩で移動すると5~10分程度かかることが見込まれます。また、乳児や低年齢児は、自力で高い場所まで速やかに移動することができないため、職員による安全かつ迅速な避難誘導・搬送が必要となります。

当院では、対象部署に避難支援を担う職員(ヘルプ者)をあらかじめ割り当て、発災時に速やかに駆け付け、子どもたちの避難を支援できる体制を整えています。

訓練では、地震の発生を知らせるアナウンスが園内に流れると、園児たちは普段からの訓練の成果を発揮して、自らすぐに机の下に入り、身を守っていました。

同時に病院側ではヘルプ者が園に向かうとともに、担当者が安全確認、院内での避難場所準備を始めました。

そして、園庭で点呼を行い、全員が避難したことを確認した後、保育士や合流したヘルプ者とともに0歳児は抱っこ紐を使いおんぶ、1~2歳児は散歩車、3~5歳児は手つなぎで避難場所となる病院を目指しました。

避難開始
園庭で点呼
手つなぎで病院へ避難
散歩車で病院へ避難

避難訓練の様子~避難完了まで~

到着した病院では混乱を避けるため、職員用の通用口から院内へ。地震時にはエレベーターを使えないことが推測されるため、園児たちは保育士・ヘルプ者と手つなぎや抱っこで一生懸命、階段を4階まで上りました。

点呼で全員が避難場所に到着したことを確認し、最後に園児たちは「がんばったで賞」を授与され訓練を終了することができました。

手つなぎで病院の階段を避難
抱っこで病院の階段を避難
病院4階避難場所で点呼
「がんばったで賞」の授与

訓練を通じて、園児たちは実際の避難経路を移動する体験ができ、また保育士・病院職員としては初動対応・連携等の再確認などを行うなど、避難の実効性を向上させることができました。

今後とも定期的な訓練を実施し、「子どもの命を守る」「家族が安心して子どもを預けられる環境をつくる」ために努力していきたいと思います。

参加者からのコメント

園長先生

「皆様にご協力いただき、地震発生から20分で全員が避難を終えることができました。年々訓練の所要時間が短縮されてきているように感じます。いつ地震や災害が起きても対応できるように取り組んでいきたいと思います。」

保育士

「いつ発生するか分からない災害から子どもたちを守っていくことは安易なことではないですが、訓練をすることで災害の危険性や対策方法を考え、自分が何をすれば良いかが明確になり良かったです。沢山の人が園のことを考えて行動して下さっていることを実感でき心強かったです。」

園児たち

  • 「いろんな人がたすけにきてくれてうれしかった。」
  • 「しょうじょうをもらえてうれしかった。」
  • 「あつかった。」
  • 「4かいまでかいだんをのぼるのがたいへんでつかれた。」

ヘルプ者(看護師)

「子どもたちが先生方の話をきちんと聞き、整列しながら落ち着いて行動していた姿が印象に残りました。大人でも混乱してしまう災害時だからこそ、日頃から繰り返し訓練を行うことが、子どもたちの安心につながると感じました。」

三重大学病院は、万が一の災害時に地域の救急医療を担う「災害拠点病院」に指定されています。
災害発生時に、災害による負傷者への対応だけでなく、入院患者さんの医療を継続するという複数かつ重要な役割を適切に実行できるよう、当院では平時から様々な取り組みと準備を行っています。
Online MEWS「医療と防災」では、当院の防災対策やみなさんに役立てていただける防災のヒントをお伝えしています。

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