病院火災避難訓練
みなさんは、火災が起きた時にどのような行動をとればよいのかご存知でしょうか?
常に当院には、多数の外来・病棟患者さんだけでなく、多数のスタッフがおり、多くの命を守るために火災を起こさないことはもちろんですが、万一火災が起きてしまった時の初期消火や避難行動をスタッフが把握していることが重要となります。
2024年11月19日(火)、例年行っている病院火災避難訓練を実施し、医師・看護師の他、薬剤師や栄養士、事務スタッフなど各職場から105名が参加しました。
「医療と防災」の22回目は、病棟火災避難訓練と、今回新たに行った自衛消防本部設立訓練についてご報告します。
2病棟での火災避難訓練
この火災避難訓練は、休日・夜間に火災が発生したと想定して、医師・看護師を中心に通報、消火器と消火栓を用いた初期消火、様々な疾患やケガを負った患者をエアストレッチャー等を用いて避難誘導するという内容のもので、6南病棟、9南病棟の2病棟で行いました。
まずは病棟での水平避難を行い、その後、屋外非常階段を下り、最終避難場所である正面玄関駐車場まで垂直避難をしました。
小児科病棟である6南病棟で訓練を行うのは初めてであり、入院中の子どもたちとその家族をどのように避難させるかということやクリーンルームの患者さんをどこに避難させるかについて、病棟師長や医師と事前に検討を行ったうえで訓練を行いました。
部署や病棟ごとに状況が異なるため、各部署でそれぞれに合った訓練を行い、備えることが大切ですね。
6南病棟
9南病棟
自衛消防本部設立訓練
自衛消防本部設立訓練では、事務職員を中心に事前に机上訓練や院内防災設備の案内を行い、各役割の活動内容についてイメージを持った後、各班に分かれて実働訓練を行いました。
参加者からは「具体的な活動内容がイメージできた。」という声も聞かれましたが、新たな課題や改善点も見つかりました。火災対応マニュアルの見直しを行い、今後の訓練に活かしていきたいと思っております。
消火体験
訓練後は、感染症危機管理センター前にて消火器や消火栓、AR(拡張現実)ゴーグルを用いた消火体験を行いました。
津北消防署の消防士の方々にレクチャーしていただき、参加者が実際に消火器や消火栓を使用して、使い方を確認しました。
また、ARゴーグルを用いた消火体験では、「思っていたより、火元を狙って消火する必要があると分かった。」といった声が聞かれました。
火災の時は、できるだけ早くその場にいる人員で初期消火を行うことが重要となります。消火器や消火栓は、比較的誰にでも使用できますので、いざという時のために日頃から使い方を確認しておきましょう。
災害対策・教育センター 担当:[な]
三重大学病院は、万が一の災害時に地域の救急医療を担う「災害拠点病院」に指定されています。
災害発生時に、災害による負傷者への対応だけでなく、入院患者さんの医療を継続するという複数かつ重要な役割を適切に実行できるよう、当院では平時から様々な取り組みと準備を行っています。
Online MEWS「医療と防災」では、当院の防災対策やみなさんに役立てていただける防災のヒントをお伝えしています。